とっておきのこの人は、八王子市職、臨職組合、公共労、退職者会の皆さんにご参加いただいているシリーズです。
私たちの組織は、各団体を合わせると4000人を超える大きな集まりとなります。組織が大きくなると、一人一人の組合員や会員の声が小さくなりがちです。そこでお互いに理解し合い、分かち合う気持ちを大事にするため、敢えて毎回お一人づつご紹介をさせていただいております。趣味や生きがい、仕事のこと、地域活動などいろいろ語っていただいております。

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  今回のは、書道で個展まで開いてしまう大野さんだ。書道=お習字とイメージしてはいけない。もちろん楷書もペン習字も天下一品である。字を見て、それだけで気持ちよく読みたくさせるうまさがある。しかし、今、大野さんの書いているのは「破体」と呼ばれるもの。これは一紙面上に二つ以上の書体を混ぜたもので、書体にも行書から隷書、金文などたくさんある。また文字に濃淡をつけるため、薄い青墨と真っ黒の濃墨を筆につけ、書き表す。このようにすると2度と同じ濃淡は出せない。「そこが奥深いところ」と笑いながら語る。このシリーズ、みんなすごいことをしている割には、自分を語る言葉にさわやかさを感じる。
 ところで昨年、個展を開いた。これも恩師への恩返し、「やってみようと思った時ができる時」と信じて開いたそうだ。
 書道の師も「タイトルに〈破体〉と発表する個展は稀である。彼女の破体創作に打ち込む情熱と自信の程がうかがえてとても楽しい」と評する。

 ▲「無限」


 個展を開いたあと、作品の依頼が来たり祭りで使う衣装のデザインの依頼も来て「今年の夏には着ている人がいるかもしれない」と嬉しそうに話す。
「破体」も始めは興味が無かったが、やり始めたら面白かった。「自分の思いを自分自身で表現できるのが好き」と、ある種制約された形を求める書道から、次の世界に入った心境を語る。もちろん、いい加減に書いているのではない。作品を書くときは1点につき200〜300枚くらい自分で納得するまで書き込む。
 仕事は学校事務。学校行事から物品調達まで学校運営全般にかかわる。さらにこれまでとは違い、地域と学校の関係が広がれば広がるほど、立場の違うものの間に立ち、学校事務の力量が問われる。それを考えると教育委員会にはどうしても必要な「人」だろう。
 これからの目標は?と聞くと「また個展を開きたい。それも地元より外に出て大きな会場で」と語る。夢を持つ大野さんは子供たちにとって、素晴らしい教育者の一人だ。


(「ざ・はぴねす」36号/2001.4月号)
 

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