とっておきのこの人は、八王子市職、臨職組合、公共労、退職者会の皆さんにご参加いただいているシリーズです。
私たちの組織は、各団体を合わせると4000人を超える大きな集まりとなります。組織が大きくなると、一人一人の組合員や会員の声が小さくなりがちです。そこでお互いに理解し合い、分かち合う気持ちを大事にするため、敢えて毎回お一人づつご紹介をさせていただいております。趣味や生きがい、仕事のこと、地域活動などいろいろ語っていただいております。

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  3年前から立川の特別養護老人ホームのボランティアを続けている。友人の話を聞いて、軽い気持ちで通いだした。月に1・2度、土・日を中心に、丸一日ホームで働く。大半が痴呆性のお年寄だが、世間話をしながら爪を切ったり髭を剃ったり、普段の生活リズムから二段階ぐらいシフトダウンして、ゆっくり進めるのがコツだという。
 今年4月に現在の水道部に任用替えとなった。それまで6年、旧楢原清掃でし尿収集の現場作業を経験した。狭い道路に収集車を止め、軒裏にホースを回す。市民にとっては月に一度のし尿収集。建物の裏側まで入り、暴れるホースが植木を傷(いた)めないよう気を使う。住宅の構造や庭の草花の種類まで覚えるという。それ以上に「住民とのコミュニケーションが生まれることに働きがいを感じた」と語る。「仕事はやってみないと大変さは分からないものですね」と、楢原清掃の経験をデスクワークに活かす。
 移動手段は車よりバイク。時にはオフロードでツーリングを楽しむ。テント生活で北海道一周もした。オフロードのバイクにテントを積んでキャンプ生活―見た目より大変なことだ。生来の頑張り屋なのかもしれない。
 話を戻そう。「八王子まつりの清掃ボランティアのあと9月にボランティア休暇を5日間取って老人ホームに行ってきました。…」5日間の話をまとめると、朝全員でラジオ体操をすると室内の掃除と洗濯、昼食の介助のあと、散歩やお話会と続く。食事の介助はたっぷり時間をかけるという。話を聞くのも大事な仕事。みんな話したくて仕方がないらしい。「孤独なのかもしれません」と、入園者の昔話の聞き役になる。「元学校の先生だったり村長さんだったり、嘘じゃなくて知らずに自分がそうだったと思い込んでいるんですよ。でも僕の顔を覚えていてくれるのが嬉しいんです」…気がつくと一日がもう終わる時刻。老人ホームのボランティアに必要なのは「情熱、体力、技術と経験」との事。でも「何より人間が好きということですね」という中山さんの言葉がすべてを語り尽くしている。


(「ざ・はぴねす」44号/2001.12月号)
 

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